社長便り
社長便り Vol.16
新年度の始まり
2020.04.03
今年一年の目標は「環境特化」へ舵を切ることです。
環境と言えば2020年7月からレジ袋有料化が始まります。既にヨーロッパをはじめとしたEU諸国ではプラスチック製のレジ袋を使用禁止、もしくは有料化を義務付けるなどしています。日本政府にはオリンピックを前にレジ袋をきっかけとして、使い捨てプラスチックに頼るライフスタイルを変革したいという狙いもあります。
一気にすべてを有料化とするのではなく、例外のポリ袋もあります。例えば植物などを原料とするバイオマスプラスチックを25%以上配合したポリ袋等が有料化の対象外にあります。
環境のためとは言っても、おみやげ物屋や町の文房具店など小さな物を販売する店舗では、今まで無料だったものをお客様に支払ってもらうことも、価格帯の高くなるバイオマスプラスチック袋へ仕入れ変更することも、コスト高となり急に変えることも難しいでしょう。法律の運用化が迫るなか多少の危惧を感じています。
また、先月号でも話題に上げましたが世界的にバイオマス原料の需要が伸びる傾向にあり、加えてコロナウィルスによる流通ストップなど、その供給に不安は拭えません。サトウキビ由来原料に続き、第二の原材料じゃがいもデンプン由来の「Nu-プラスチック」の開発を加速せねばならないと改めて強く感じています。
最近ポリ袋は海洋ごみの一因として悪いことばかりが取り上げられている印象がついてまわりますが、すべてが悪ということではありません。
当社では業務用ごみ袋、医療用手袋、食品の小分け袋などコロナウィルス感染防止のための一助となるべく、日夜製品を作り続けています。
従来、地震など天災による経済活動の災害対策は場所や物への備えを中心としていました。しかし、今は人への備えがキーとなります。人が一同に集えないことで仕事ができない、業務がストップする事態が発生しています。1棟立ての大きなオフィスやワンフロアで構成されているオフィス空間は感染予防対策の面からみると脆弱と言えます。
テレワークや時差出勤などなかなか進まなかった設備への投資など、リスクヘッジに対して柔軟な対応についていけるかが、今後生き残っていけるか、否か、の経営手段の一つの指標となってくると感じています。
そして、今年もまた新入社員を迎え入社式を時節柄ささやかに行いました。また人事異動の辞令をもとに新たな生活を始めた社員も多くいます。皆、新天地でぜひとも頑張って新たな風を吹き込んでほしいと願っています。