社長便り
社長便り Vol.33
新たな可能性
2021.09.29
採用活動も佳境に入り、最終決定の段階に入りました。今年は例年よりも個性の強い面々が揃ってきているようです。近年は今までのような、営業が売る、事務が後方支援する、と二つに特化して利益を上げていくというスタイルでは市場の要求をキャッチアップしきれません。それを考え、非営業部門の強化をしていきます。
さて、再生原料を使用した環境対応商品「再生ストレッチ」をリリースしました。工場の廃材をゴミにしてしまうのではなく、リユースするには10年後、20年後の先を見据えて、今からサーキュラーエコノミーを構築していかなければなりません。リサイクル業界を巻き込み、まずは集めるところからスタートとしていきます。BtoCの現場では、消費者の価値観の変化から買い場の変化が起こって久しいですし、コロナ禍が拍車をかけるように、ありとあらゆることで要求されるものが速度を上げて遷り変っています。企業は臨機応変せねば変革の波に飲み込まれてしまいます。
そこで、ポリ袋調理で便利なレシピを紹介するクックパッド「オルディキッチン」の開設し、直接ユーザーへのアプローチをしていきます。おかげさまでレシピがトップ10に入り、ブランドイメージ浸透への可能性を感じています。
可能性といえば、パラリンピックは素晴らしい祭典でした。障がい者…字が現す印象に反し、参加している選手の皆さんの表情はハンディキャップなど微塵も感じさせない堂々たるものでした。今回は自国開催の強みからかテレビ放映も多く、持ちうるものをすべて使い、もっと出来る、もっとやれるのだという強い意思が伝わる驚くばかりのパフォーマンスと、それから放たれる可能性への想いが眩しく感じられました。
その中で、東京パラリンピックで金メダルを獲得した、陸上選手の一人にモリサワ所属のプロアスリートである佐藤友祈さんがいます。文字フォント事業随一である株式会社モリサワの森澤社長とは、子ども同士が同級生ということもありパパ友と呼べる仲です。
早速、森澤社長にお祝いのチャットを送り、東京パラリンピックとの関りについてお聞きしに伺いました。
すると、1964年の東京オリンピックのときに、テレビ放送で国産初のテロップ機を開発していたとのこと。
先代がオリンピックに協力しているので、2020東京大会で何かできないかということを考えていたようです。
「文字を通じて社会に貢献する」という経営理念で、手がご不自由な方でも操作できる写真植字機や読みやすい、読み間違えにくいユニバーサルデザインのフォントなどの開発をしていることから、パラスポーツに対して社会貢献することが今の事業には近いということで、東京2020オフィシャルサポーター契約し、プロ化を目指す佐藤友祈さんとの縁もあり、金メダリスト所属企業としてモリサワを世に広めることができた。とのことでした。
利益を追求するだけではなく、社会に貢献することが大事である。ということをパラリンピック通じて実行されているお話をお聞かせいただきました。
そして、周りの経営層の友人たちを見て皆さん、社会貢献をしているのだと気づきました。自分に翻って考えると身の引き締まる思いです。
コロナ禍にあっても、新たな感動や想い、出会いがあるものですね。